SNSのせい
SNSがない時代をあまり知らないからなんとも言えないけど、多分僕ら若者には若者にしかわからない悩みとか葛藤があるんだよな、SNSのせいで。
残念ながらSNSがあるせいでこの世の中にたくさんの人がいて、自分よりうんとすごい人がいることを実感させられるんだ。僕ってのはどうしても人と比べてしまう人間だから、正直、もううんざり。
はっきり言ってしまうと、SNSの一番嫌いなところは「僕が何者かでなきゃいけなくなる」ところだ。なんか普通の人のSNSは面白くないでしょ。だから多分みんな繕って何かしらすごそうに見せる。そんな仮面にもうんざりだし、書くことがないしょうもない自分にもうんざりだ。下を見ればきりがないけど、上を見てもきりがない。そうね、ただの普通ってわけ。でも常にインスタやツイッターの自己紹介欄は何か面白いことを書かなきゃいけない、みたいな感じがする。面白い人間でもなんでもないのに、ずっと履歴書を世界に晒し続けてるみたいな、そんな感じ。
いやね、SNSの普及で便利になったことはわかってるよ。最新のパリコレだってすぐチェックできるし、最近会えないあの人が元気にやってるかどうかもわかる。だから必要なんだけど、上記のは完全に弊害なんだよな。
例えば受験生でSNSをやってなかった頃とかは隣にいる人と点数を比べて勝った負けたなんてやっていたけど、今じゃそうはいかない。点数なんてわかりやすいもので計れなくても、なぜか圧倒的な差を見せつけてくる人がいるんだよ。
別にあなたも私も普通でよくて、そのたくさんの普通が集まってこの世界作っているのに、普通じゃいけないみたいな、圧倒的に可愛くなきゃとか、すごくなきゃ、とかそんなクソみたいな価値観に踊らされちまう。多分最近なんか巷で流行っている「ちょっと個性的」みたいな服はそういうのにバックボーンがあるんだろうね。くだらねー、ジーンズが一番かっこいいってイヴ・サンローランが言ってるだろ。
とにかく、SNSに依存して会えるはずもない人と比べっこしてるうちは、19,20の僕らはまだ大人にはなりきれない、そういうこと。わかってても、やめられないから。
Written by Kohei Suga
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